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ドランブイの思い出 [心のおはなし]

 

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とっても可愛いグラスがありました。

どんなお酒を飲むのか尋ねてみたら、ストレートで飲むものなら・・・ということだったので、久しぶりに懐かしいドランブイを頼みました。

スコッチにハーブが入っているものらしいのですが・・・

このお酒は、若かりし頃、イギリスの片田舎で毎夜のんだお酒なのです。

そこは、ほんとうに田舎で、周囲数軒しか家がなく、見渡す限りの野原。朝は雉が一列縦隊で道路を歩いてたかと思えば、牛の群れが道路をさえぎって渋滞騒ぎ。

太陽が沈むと、そこは漆黒の闇。車を走らせ遠く離れて数軒の家の明かりがほんのりと見えてくると、いつもほっと胸を撫で下ろしました。その家の一軒がパブ。

あたりでただひとつの社交の場だったのです。金曜日の夜ともなれば、お年寄り達が(何故かお年寄りばかりの村でした)着飾って、まるでロンドンで晩餐会にで出席しているような勢いでで、そのパブに出かけてくるのです。

私も、人恋しさで、必ず金曜日の夜は、そのパブに通っていました。そこで、あるおばあちゃまに薦められて頼んだお酒がドランブイだったのです。

私の人生の中でも、一番なつかしく、もう一度戻ってみたい場面です。

イギリスに(?)「日時計」というお話がありました。何十年後、友が再会するというお話です。

何十年か後に、この話の主人公のように戻ってきたいと当時思っていました。

そして、今でもそう願っています。

まだ、願いは叶いませんが、いつかそうなると信じています。


タグ:ドランブイ
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